インフルエンザについて

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスに感染することで起こる急性の呼吸器感染症です。

インフルエンザウイルスは、A型、B型、C型の3種類に分類されます。A型とB型は、毎年のように流行する季節性インフルエンザの原因となります。C型は、比較的軽症で、流行は稀です。

インフルエンザの潜伏期間(症状は出ないが、感染した後、体内でウイルスが増えてきている状態)は、1～3日です。潜伏期間を経て、突然発熱（通常38℃以上の高熱）、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などが現れます。咳、鼻汁などの上気道炎症状がこ れに続き、約1週間の経過で軽快するのが典型的なインフルエンザです。

インフルエンザの症状には以下のような特徴があります。

◎発熱が38℃以上と高く、急激に現れる
◎全身倦怠感や筋肉痛・関節痛が強い
◎咳や鼻水などの上気道炎症状が続く
◎発熱が2～3日続く

インフルエンザは、重症化すると、肺炎、脳炎、心筋炎などの合併症を引き起こす可能性があります。特に、高齢者、小児、妊婦、基礎疾患（糖尿病、心臓病、呼吸器疾患など）を持つ人は、重症化しやすいため注意が必要です。

インフルエンザの予防について

インフルエンザの予防には、インフルエンザワクチンの接種が有効です。インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの表面にある抗原を注射することで、体内に抗体を生成します。抗体があれば、インフルエンザウイルスの感染を予防したり、症状を軽くしたりすることができます。

インフルエンザワクチンは、毎年11月～12月に接種するのが一般的です。しかし、流行が始まってから接種しても、一定の効果が期待できます。

インフルエンザの予防と感染拡大防止のために、以下のことに気をつけましょう。

◎手洗いやうがいはこまめに
◎マスクの着用
◎人混みを避ける
◎体調が悪いときは、外出を控える

インフルエンザは、感染力が強く、流行すると短期間で多くの人が感染する可能性があります。予防と感染拡大防止に努めて、健康を守りましょう。

インフルエンザ予防薬について

インフルエンザの治療薬（抗インフルエンザ薬）を、予防的に内服することです。
予防内服することで発症のリスクを軽減することができると言われています。また、ワクチンと併用することでより予防効果が高くなります。
当院ではお子様もご使用いただけるイナビル吸入粉末薬20mgを処方いたします。
（10歳未満の方：1キット　　10歳以上の方：2キット）

イナビルについて

イナビルは、ノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれる種類の抗インフルエンザ薬です。インフルエンザウイルスが感染細胞から離れて体内に拡散するのを阻害することで、感染や重症化を予防します。

イナビルの特徴

◎インフルエンザA型・B型の両方に有効
◎服用後30分で効果を発揮
◎軽度の副作用（下痢、めまい、腹痛など）

イナビルの使い方

イナビルの服用開始については、インフルエンザ患者との接触から48時間以内に服用を開始することが推奨されており、1日1回、10日間連続して服用します。

イナビルの服用対象者

◎インフルエンザ患者との接触が疑われる方
◎インフルエンザの流行が始まった時期に、感染リスクの高い方
◎インフルエンザにかかった場合、重症化しやすい方

イナビルの注意点

イナビルを服用する際には、以下の点に注意が必要です。
■妊婦または妊娠の可能性がある方は、医師に相談してください。
■重度の腎機能障害のある方は、医師の指示に従って服用してください。
■他の薬剤を服用している場合は、医師に相談してください。

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