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「花粉症」について学ぼう

花粉症

この記事でわかること

・花粉症の主症

・花粉症自己チェック

・夜眠れない理由と改善策

今や、国民の3人に1人がかかっている(※1)と言われ、いわば「国民病」といっても過言ではない「花粉症」。とはいえ一言で「花粉症」といっても、その症状や効果のあるお薬は人それぞれです。「この症状は花粉症なの?」「ツラい症状どうしたらいいの?」といった疑問を解決して、ツラい「花粉症」の時期を上手に乗り切って行きましょう。
(※1 2019年環境省調べ)

1)そもそも「花粉症」ってなに?

私たちの体には身体に害を及ぼす異物が侵入してこようとすると、その異物を攻撃して体の外に出そうとする働き(=免疫)が備わっています。この異物を「抗原」といい、「抗原」を攻撃する手段として、鼻水やくしゃみ、目のかゆみや充血といった症状が引き起こされます。鼻水やくしゃみなどがアレルギー性鼻炎に、目のかゆみや充血といった症状がアレルギー性結膜炎にあたります。つまり「花粉症」はアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎の一種ということになります。アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎はアレルギーを起こす原因物質(抗原)の種類によって分類されます。

【アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎を引き起こす主な原因物質(抗原)】

●ダニ
●ちり(室内ちり、ハウスダスト)
●ペットの毛
●フケ
●花粉(スギ、ヒノキ、ブタクサ、カモガヤ、オオアワガエリ、シラカンバなど)
など
これらのうち、ダニ・ちり・ペットの毛・フケなどアレルギーを引き起こすアレルゲンが一年を通じて見られるものを【通年性アレルギー】といい、特定の時期にのみアレルゲンが出現する、花粉などの空気中を漂う物質にさらされることが原因で起こるアレルギーを【季節性アレルギー】といいます。

つまり「花粉症」は【季節性アレルギー】によって生じるアレルギー症状ということになります。

2)この症状は花粉症なの?

「花粉症」の症状は、多岐に渡るだけでなく、風邪や一時的な疲れなど他の疾患や症状と見分けをつけるのも難しいです。
まずは、ご自身の症状から「花粉症」なのか、自己チェックをしてみましょう。

Q1 鼻水やくしゃみが続けて出る。
Q2 鼻水が透明でサラサラしている。
Q3 発熱している。
Q4 目がかゆくなる。
Q5 症状は朝起きたときや昼ごろ、夕方に強くなる。
Q6 症状は花粉の飛散時期に2週間以上続く。
Q7 熱はない(あっても微熱)。
Q8 毎年、同じ時期に症状が出る。
これらに2つ以上該当すると「花粉症」かもしれません。
ツラくなる前に、早めの医療機関の受診や「花粉症」予防対策を始めましょう。

3)花粉症にはどんな症状があるの?

「花粉症」の主な症状としては、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど風邪に似た症状が起こる「アレルギー性鼻炎」、目のかゆみや充血、腫れが起こる「アレルギー性結膜炎」などがみられます。

【アレルギー性鼻炎の主な症状】

●くしゃみ・鼻水
アレルギー反応によって、鼻の粘膜にあるマスト細胞から「ヒスタミン」などの化学物質が放出されることによって生じます。鼻腔内に入り込んだ花粉を追い出そうとする働きがくしゃみや鼻水を発生させます。

●鼻づまり
アレルギー反応によって、鼻の粘膜にあるマスト細胞から「ロイコトリエン」などの化学物質が、血管を刺激することによって誘発されます。血管が刺激されると、鼻の粘膜の血管が広がったり、粘膜そのものが腫れたりするため、鼻がつまってしまうのです。

 

【アレルギー性結膜炎の主な症状と原因】

●目のかゆみ、充血、腫れ
目の中に花粉が入り込むと、入り込んだ花粉からアレルゲンが発生します。その発生したアレルゲンが結膜内に侵入すると、結膜の中にある肥満細胞からヒスタミンが放出され、知覚神経を刺激してかゆみを誘発してしまいます。また、この刺激が血管に作用すると充血や腫れの原因になってしまいます。

●涙目
結膜の中にある肥満細胞から放出されたヒスタミンが、知覚神経を刺激した際の興奮が涙腺に繋がる神経を刺激すると涙を誘発します。

●その他の症状
目やにが出る、目がゴロゴロする、目がかすむ、痛いなど

【「花粉症」が原因のその他の主な症状と原因】

●せき
気道全体の過敏性が高くなっていることによって出る症状

●のど・皮膚のかゆみ
のどの粘膜に花粉が付着すると、そのアレルギー反応としてかゆみを生じることがあります。(皮膚の場合も同様)

●頭が重く感じる、倦怠感
アレルギー反応で生じる様々な化学物質やサイトカインの影響で生じることがあります。

●不眠
日中に吸い込んだ花粉による「遅発相反応(ちはつそうはんのう)」(※詳しくは次項で後述)や薬の効果の消失、室内の花粉による各種症状の誘発など様々な理由が考えられます。

●イライラする、集中力が続かない
目のかゆみや鼻水などにより、集中力がうまく保てず、イライラしてしまうと言われています。

など、「花粉症」の症状は、特定の症状から全身症状まで、その症状は多岐に渡ります。また、それらの症状にはすぐに反応が出る「即時相反応(そくじそうはんのう)」と遅れて症状が出る「遅発相反応(ちはつそうはんのう)」があります。

 

4)夜眠れないのはなぜ?〜「即時相反応」と「遅発相反応」〜

「花粉症」の症状は多岐に渡り、人によって様々です。また症状が強く出るタイミングも人それぞれ。特に花粉症の症状は「即時相反能(そくじそうはんのう)」と「遅発相反応(ちはつそうはんのう)」があることがわかっており、一人ひとりにあった対策が必要と言えます。

◆即時相反応(そくじそうはんのう)
アレルゲンを吸い込んでから数分~数十分内に起こるアレルギー症状のこと。
花粉が鼻に入ると、直後にくしゃみ、鼻水が生じ、少し遅れてから鼻づまりなどの症状が出てきます。

◆遅発相反応(ちはつそうはんのう)
アレルゲンを吸い込んでから6~10時間くらいあとになって起こるアレルギー症状のこと。鼻の粘膜が花粉に繰り返しさらされることによって、その後に家の中など花粉がない場所に移動しても鼻づまりが続くことがあります。日中に花粉を浴びると、夜に鼻づまりが生じ、その結果、鼻呼吸ができずに夜眠れないといった不眠症状を招いてしまいます。

 

コロナ禍から解放され、コロナ禍前の生活に戻っている人も多いはず。日中に花粉にさらされる機会が増えると「遅発相反応」で、夜間の睡眠が妨げられる可能性が高まりますので、注意しましょう。
例えば、普段お使いの寝具や就寝環境も「遅発相反応」を軽減させるための大事なチェックポイント。花粉がつきやすい繊維や羽毛のふとんは要注意です。また、寝ているときは立っていたり、座っている時と比べると頭の高さが低いので、床付近に落ちた花粉を吸い込みやすい環境だとも考えられます。こまめに寝室の清掃や就寝前の入浴などで花粉そのものを除去するよう心がけ、快適な睡眠環境を整えてください。
■こんな方法もおすすめ
●寝室に花粉を持ち込まない(ドアの開閉はゆっくり慎重にしましょう)
●加湿器・空気清浄機の活用
●拭き掃除で床の花粉を除去
(基本は乾拭きです。水拭きだけで済ませると、花粉が水分に混じり、かえって広げてしまう可能性も)
●掃除機をかける場合は、花粉が舞わないよう優しくゆっくりかける

春を楽しむために、「花粉症」を理解し、万全の花粉症対策と早めの予防を始めましょう!

 

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執筆者

わかさクリニック編集チーム

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