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花粉症「のど」の痛みをどうにかしたい!

花粉症

この記事でわかること

・花粉症でのどの痛みが生じるのはなぜ?
・花粉症で生じるのどの痛みの原因
・のどの痛みの軽減方法

花粉症の症状は人それぞれ。「鼻水」「くしゃみ」「鼻づまり」をはじめ、実にさまざまな症状があります。のどの違和感、イガイガ感、または異物感を感じる…これもれっきとした花粉症症状の一つです。花粉症でのどの痛みが生じるのはなぜなのでしょうか?その原因と適切な対処法や軽減方法を見つけ、少しでも快適にお過ごしください。

花粉症とのどの痛みの関係

花粉症の症状では、水のような「鼻水」と、繰り返す「くしゃみ」、「鼻づまり」が3大症状といわれています。ただ、花粉症の症状は人によってさまざまです。3大症状以外にも目のかゆみ、充血、咳、胸の不快感、頭痛、だるさなどたくさんの症状があります。その一つがのどの痛みであり、花粉症によって生じるのどの痛みの多くは「アレルギー性咽頭炎」に該当します。

<アレルギー性咽頭炎かどうかの診断基準>

1)喘鳴を伴わない3週間以上持続する咳嗽
2)3週間以上持続する咽喉頭異常感(痰が絡む・のどの痛み・のどのかゆみ・イガイガ)
3)アトピー素因を示唆する所見の1つ以上認める
4)鎮咳薬・気管支拡張薬が咳に無効
5)明らかな急性喉頭炎・異物・腫瘍の所見がなく、とくに喉頭披裂部に蒼白浮腫状腫脹を 認めることがあるが、正常所見のこともある
6)ヒスタミンH1-拮抗薬・ステロイド薬にて症状が消失・改善する
7)肺機能検査が正常
8)胸部レントゲン、 副鼻腔レントゲンに咳嗽(がいそう)を来し得る異常所見がない
9)ヒスタミンH2拮抗剤またはステロイド剤によって症状が消失・改善する
10)逆流性食道炎が想定されない
出典:厚生労働省【喉頭アレルギーの診断と治療】

花粉症がのどの痛みを引き起こすメカニズム

なぜ、花粉症によってのどの痛みが生じるのでしょうか?
花粉症がのどの痛みを引き起こしてしまうのには、以下のようなケースが考えられます。
1)花粉が鼻や口からの呼吸によってのどに入ることがあります。これがのどの刺激を引き起こして炎症を起こしたり、鼻水や鼻づまりによって口呼吸が増え、のどの乾燥や痛みを引き起こしてしまうことがあります。
2)花粉症に伴うアレルギー反応がのどの粘膜を刺激し、炎症を誘発してしまう。

のどの痛みの花粉症による主な原因

1)喉で花粉アレルギーが起きている

花粉が鼻や口からのどに入り、のどの粘膜を刺激することがあります。これによって、のどの炎症や違和感が引き起こされます。

2) 口呼吸により、雑菌がのどに入ってしまった

鼻づまりなど鼻呼吸が困難なとき、私たちは口呼吸に切り替えて呼吸をします。
しかし、口呼吸をすることで、空気中の微小な粒子や微生物が口からのどに入り込む可能性があります。鼻呼吸の場合は、鼻毛や粘膜の機能によって空気中の微小な粒子や細菌をフィルタリングし、それらの侵入を防いでいますが、口にはそのようなフィルタリング機能が乏しいため、外部からの微生物の侵入リスクが高まってしまうのです。
口の中やのどに細菌やウイルスなどの微生物が侵入してしまうと、のどや口内の粘膜に炎症が起こることもあります。特に花粉症などのアレルギー性鼻炎で鼻づまりや鼻水がある場合、口呼吸が増加することがあり、それに伴って口やのどへの微生物の侵入リスクも増えると考えられます。

3)のどの粘膜が炎症を起こしている

花粉症による鼻水や鼻づまりの症状が鼻呼吸を難しくし、口呼吸を増加させることがあります。口呼吸によってのどの粘膜が乾燥し、炎症を起こすことがあります。

4)後鼻漏を起こしている

後鼻漏(こうびろう)は、鼻腔または副鼻腔からの鼻水が鼻から出ず、のどにまわり落ちていくことをいいます。上咽頭粘膜からの分泌物が増加すると、このような症状が起こります。その症状としては鼻とのどの間に違和感が出る、痰と咳が出る、咳払いをしたくなる、のどの違和感がある、唾をのんでも鼻水がへばりついて取れないような状態です。

のどの痛みを和らげるための対策・方法

花粉症が原因ののどの違和感には、①アレルゲンを洗い流すこと、②アレルゲンを吸い込まないことが対処法になります。それでも痛みが生じる、続いてしまうという場合は痛みを和らげることで楽になります。

うがい

のどに付着したアレルゲンを洗い流すには、うがいが効果的です。温かい塩水でのうがいをすることで、のどの炎症を和らげることができます。最低でも、帰宅後はすぐにうがいをする習慣をつけるのがおすすめです。また、うがいをするときは顔を上に向けて、のどを洗うイメージでガラガラとうがいするようにしましょう。

加湿器の利用

室内の湿度を保つことで、のどの乾燥を防ぎます。乾燥するとのどの粘膜のバリア機能が低下しやすくなり、のどの痛み・かゆみなどの症状が悪化しやすくなるため、のどの保湿はしっかりと行いましょう。

飲み物の摂取

お茶やぬるめの水を飲むことで、のどの痛みを緩和することができます。加湿器が使えない場合にも、温かい飲み物でのどを潤すのは効果的です。殺菌作用の高い生姜やはちみつなども取り入れ、お気に入りの飲み物を見つけてみるのもおすすめです。

◎のどを保護する

のどの乾燥を防ぐために、のど飴やスプレーを使うことも有効です。また、定期的な口腔ケアや口の清潔を保つことで、口からの微生物の侵入リスクを軽減するのに役立ちます。

花粉症治療における予防策

ここまで、花粉症症状ののどの痛みの原因と予防策をお伝えしましたが、花粉症そのものの予防をすることもお忘れなく…。花粉症の予防策には次のようなものがあります。

◎花粉の除去

飛散ピーク時の外出を避ける、衣類や髪についた花粉を払ってから室内に入る、外から帰ったらすぐに服を変えてシャワーを浴びるなど、身体に花粉がつく機会を減らす、ついてしまった花粉は早めに取り除くことが大切です。

◎マスクの着用:

外出時にマスクを着用することで、花粉の吸入を減らし、咳以外の花粉症症状の抑制につながります。

◎窓の開閉は最小限にする:

花粉の侵入を防ぐため、窓の開閉は最小限にしましょう。とはいえ、室内の空気を入れ替えることももちろん大事です。その際は花粉の少ない時間帯を選び、短時間にするなど心がけてみてください。また、特に風が強い日には窓を閉じることをおすすめします。

◎空気清浄機の活用:

どんなに気をつけても室内に入り込む花粉をゼロにすることは難しいです。そんな時は空気清浄機を活用することで、室内の空気中の花粉を除去することができます。また、窓を閉めた状態でも、空気清浄機を使用することで屋内の空気質を改善できます。

◎こまめな掃除:

家の中を定期的に掃除し、花粉を除去します。花粉除去の基本掃除は拭き掃除です。必ず乾拭きをするようにしてください。水拭きをしたくなると思いますが、床に使用すると花粉を広範囲に付着させてしまうだけなので、注意しましょう。掃除機をかける際は花粉を舞いがらせることが無いよう、優しく丁寧にかけましょう。

専門家によるアドバイスと治療法

症状が長期間続く場合や、薬や自宅でのケアの効果がない場合は、無理をせず、医療機関に相談しましょう。

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執筆者

わかさクリニック編集チーム

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