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肌だけじゃない!目にも紫外線対策を
UV
・肌以外にも紫外線対策が必要なポイントがあるということ
・紫外線がもたらす病気
・紫外線から目を守る方法
肌だけでなく目の紫外線対策も重要です!目の紫外線対策が必要な理由と紫外線による目のダメージを予防するためのプロテクト方法などを詳しく解説します。まもなく迎える夏本番。今年の夏はぜひ目の紫外線対策も忘れずに。
目から入る紫外線で日焼けする?
最近では外出時には顔や体に日焼け止めを塗ったり、日傘をさしたりして紫外線対策をしている人を多く見かけるようになりましたね。
でも残念ながら、それだけでは紫外線対策は万全とは言えないのです。
実は、目から入る紫外線が日焼けの一因になるということが、実験結果で明らかになっている(※1)のをご存知ですか?
大阪市立大学医学部名誉教授 井上正康氏らの研究によると
• マウスの片方の目だけを覆い、もう片方の目をUVB光に30分間さらす
• その後、24時間後にマウスの皮膚を調べ、メラニン量を測定
といった実験を行った結果、UVB光を当てた目と同じ側の顔の皮膚にのみ、メラニン量が有意に増加(覆っていない側の目や、反対側の顔の皮膚では、メラニン量に変化なし)という実験結果が出ています。これと同様の実験は他にも多数されており、これらにより目から入った情報で脳がメラニン産生を促していることの結果を裏付けすることとなったのです。
(※1)参考情報
大阪市立大学医学部 井上正康氏らの研究論文
: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3920832/
紫外線対策の重要性
紫外線による健康被害はとても多く、美容面・健康面のどちらの観点からも紫外線対策は重要といえます。
美容面
■肌老化を引き起こす
紫外線はメラニン色素の生成を促進し、シミやそばかすを引き起こすだけでなく、コラーゲンやエラスチンなどの肌の弾力成分を破壊し、たるみやシワの原因になります。
■乾燥肌の原因になる
皮膚のバリア機能が低下して水分を保持できなくなり、肌の乾燥を引き起こします。
健康面
紫外線が引き起こすと言われている疾病には以下のようなものがあります。
■皮膚がん
紫外線は、皮膚がんの主な原因の一つです。特に、メラノーマと呼ばれる皮膚がんは、紫外線によるDNA損傷が原因で発症すると考えられています。
■白内障
紫外線は、水晶体を白く濁らせる白内障の原因になります。
白内障は、進行すると力低下や失明につながる可能性があります。
■黄斑変性症
黄斑変性症は紫外線によって網膜にある黄斑という視力に関わる細胞が存在するところが障害され変性する病気です。進行すると視力低下や中心暗点などの症状が現れます。
他にも免疫細胞を傷つけ、免疫力を低下させる可能性があるなど、紫外線対策を施すことがいかに大切かわかりますよね。
肌だけでなく目にも紫外線対策が必要
目は紫外線の影響を受けやすい臓器です。前述した通り、白内障や黄斑変性症を始め角膜を傷つける可能性が高いため、しっかり保護して健康な目をキープしましょう
適切な目の紫外線対策方法
サングラスの活用
サングラスは、目に入る紫外線を物理的に遮断する最も効果的な方法です。
最近では手頃な価格や、度付きサングラス、スポーツ用サングラスなどバリエーションが豊富です。
ご自身にあったサングラスを見つけてみましょう。
またサングラスを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
◎ UVカット率: 99%以上カットのものを選びましょう。
◎レンズの色: 濃い色よりも、薄い色の方が可視光線透過率が高く、自然な視界で着用できるのでおすすめです。(可視光線透過率15%以上のものを選びましょう)
◎フレーム:せっかくサングラスをしていても、大きすぎると紫外線が隙間から入り込んでしまいます。
自分の顔にあったサイズのフレームのサングラスを選びましょう。
帽子や日傘の重要性
サングラスに帽子に日傘…こんなに紫外線対策ってしなくちゃいけないの?と思われる方も多いのではないでしょうか?
しかし、近年深刻化する紫外線量を考えると、これらの対策は決して過剰ではありません。
サングラス、帽子、日傘とそれぞれ紫外線カットの働きも少しずつ異なります。
サングラス: 目に入る紫外線をカットし、白内障や黄斑変性症などの目の病気を予防します。
帽子 : 顔や首を紫外線から守ります。つばの広い帽子を選ぶと、より効果的です。
日傘 : 頭上全体を紫外線から守ります。遮光率の高い日傘を選ぶと、より効果的です。
3つのアイテムを上手に組み合わせて、万全な紫外線対策をしてみてくださいね。
紫外線対策は、いますぐ始めましょう!
紫外線対策は、年齢に関係なく重要です。
若い頃から紫外線対策をしっかり行うことで、将来の肌トラブルを予防することができます。
今すぐ紫外線対策を始め、いつまでも美しい肌を保ちましょう。
それでも日々蓄積される紫外線によるリスクを解消したい!という方には美容皮膚の内服薬がおすすめです。
皮膚科や美容皮膚科に受診し、処方してもらいましょう。
わかさクリニックでは、皮膚科医がオンライン診療でしっかり肌状態をチェック。
症状にあった美容皮膚内服薬の処方が可能です。気になることがあれば、お気軽にオンライン予約してみてくださいね。