たばこの煙などに含まれる有害物質に長期間曝されることにより肺が持続的な炎症を起こし、息をするときに空気の通り道となる気管支や肺に障害が起き呼吸がしにくくなる肺の疾患です。中高年が発症することが多く、中でも高齢になってから発症するケースが増加しています。
以前は肺気腫と慢性気管支炎に分けられていた病気をまとめて慢性閉塞性肺疾患COPDと呼びます。

風邪をひいているわけではないのに咳と痰がでる、運動などをした際に息切れ(呼吸困難)が生じるの2つがあります。
運動時の呼吸困難は老化によるものと勘違いされやすく、喫煙の習慣がある方では普段から咳や痰の症状を伴うこともあるため見逃されることも多いです。

胸部X線(レントゲン)検査・CT検査、スパイロ検査などを実施します。
スパイロ検査の検査方法はマウスピースをくわえた状態で、いっぱいに吸った息を出来るだけ早く吐き出すというもので、肺活量と息を吐いたときの空気の通り具合を調べます。

COPDは進行性の病気で現在の医学では根本的に治すことは出来ませんが、早期に診断を受けて治療を開始し、呼吸機能の低下を食い止め、生活の質の維持・向上を目指します。
喫煙の習慣がある方は禁煙をし、高級機リハビリテーション・運動療法により呼吸機能の回復・維持をはかります。
改善が見られない場合には抗コリン薬β2刺激薬が用いられます

COPDの原因は90%が喫煙によるものと言われているため、喫煙をしている場合は禁煙をし、肺胞組織の破壊を防ぐことが重要です。