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甲状腺機能低下症

この疾患の診療科

特徴

慢性的な甲状腺の炎症などにより甲状腺ホルモンが出なくなり、活動性が大きく低下するとともにむくみや全身のだるさなどの症状が現れ、活気がなくなる病気です。男性よりも女性に多くみられます。

症状

甲状腺機能低下症は初期症状がほとんどありませんが、以下のような症状がみられる場合、甲状腺機能低下症の可能性が考えられます。
・目の上(まぶた)や顔が腫れてしまう
・嗄声(させい)(声がかすれる)がある
・声が低くなる
・皮膚ががさがさする

また、全身の新陳代謝を活性化させる甲状腺ホルモンですが、少なくなると以下のような症状が起こります。
・圧迫してもへこまない足やまぶたのむくみ(粘液水腫)
・なにごとにもやる気をなくしてしまう抑うつ症状
・忘れっぽくなったり新しいものを覚えづらくなったりする(認知機能の低下)
・皮膚の乾燥
・食欲が減るのに体重が増える
・脈がゆっくりになる(徐脈)
・月経異常
・少しの運動で息苦しく感じたり、疲れやすくなったりする(易疲労感)

診断

診断には甲状腺の触診、血液検査、超音波検査そしてCT検査等の画像検査があります。
血液検査では甲状腺ホルモンの値や下垂体から分泌されるTSHというホルモン値も重要となります。
触診では大きさ、硬さ、触った際の痛みなどを確認します。
超音波検査では腫瘍の有無、炎症の有無を確認します。

治療

適切な量の甲状腺ホルモン薬を内服し、足りなくなってしまったホルモンを補充します。
下垂体腫瘍によるものでは、原因疾患となる下垂体腫瘍に対する治療として手術を行うこともあります。

予防と改善

甲状腺機能低下症では全身の新陳代謝や機能が低下し、無気力、疲れやすさ、寒がり、むくみ、体重増加、便秘、月経の周期や量の変化などの症状が多くみられるため、自分に当てはまりそうだった場合、早めに医療機関を受診して各種検査をしましょう。

○食生活の見直し
海藻類(ワカメ、コンブ、ヒジキ、ノリ)には甲状腺ホルモンの重要な成分であるヨードが豊富に含まれています。
しかしヨードを過剰に摂取すると逆に甲状腺機能低下症を引き起こす場合がありますので注意が必要です。

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