真皮線維芽細胞療法
「真皮線維芽細胞療法」は、ご自身の耳裏から採取した肌細胞(真皮線維芽細胞)を、厚生労働省許認可の専門施設で培養。
4,000万〜8,000万個にも増殖した肌細胞を気になる部位に移植する治療法です。
力強く、若々しい細胞を増やすことで、シワやたるみといった老化症状の根本的な改善が期待できます。
肌の仕組み
スキンケアで大きく関わるのは表皮と真皮です。皮膚の構造は、大きく分けると、表皮と真皮、皮下組織の3層構造になっています。
真皮の下には皮下組織があり、それぞれ重要な役目を担っています。
表皮は、肌のうるおいを保ち、真皮は肌の弾力やハリを保って肌の土台を築いています。
この2つは互いに連携しあっており、表皮の働きが悪いと真皮がダメージを受け、真皮にダメージが及ぶと健やかな表皮は育まれません。
化粧品などで肌に塗られたものが浸透するのは基本的に表皮までです。
加齢などによる老化により、表皮が衰えた場合には、くすみ・シミ・カサつきなどの症状が見られるようになります。
一方、真皮が衰えた場合は、組織が変性して肌の弾力が衰えるため、シワ・たるみ・目の下のクマなどを発症するようになります。
肌細胞(真皮線維芽細胞)とは
前述のとおり、肌は3つの層から成り立っています。真皮線維芽細胞とは真皮にある細胞であり、「ハリ肌」のもととなるコラーゲン繊維、「弾力感」のもととなるエラスチン、「みずみずしさ」のもととなるヒアルロン酸を生成する、重要な役割を担っている細胞です。
この細胞が加齢や紫外線などのダメージによって失われたり、衰えて働かなくなると新陳代謝が落ち、コラーゲンやエラスチンが弾力を失い、ヒアルロン酸が失われることで水分が減少していきます。それがシワやたるみの原因となります。
若々しい肌を保つには、真皮の中で活発に働き真皮成分を作り出す線維芽細胞が必須なのです。
真皮線維芽細胞は無限に細胞分裂を繰り返しているわけではありません。
常に真皮線維芽細胞が作り続けられているのではなく、肌のコラーゲンなどのタンパク質が紫外線や乾燥などで壊された時に、壊された細胞の量だけ作られます。
他にも、肌の血管を元気に保ったり、怪我をした場合は、傷ついた組織に移動して大量のコラーゲンを作り修復を助けたり、様々な役割を持っています。
コラーゲン
真皮の70%を占め、網目状に張り巡らされ、柱のように表皮や皮下組織を支えているタンパク質繊維です。
肌のハリに欠かせない成分です。肌にハリや弾力を持たせます。
エラスチン
真皮の2%ほどのタンパク質でゴムのような伸縮性と弾力性を持っています。
コラーゲン同士を結びつけ、弾力のある肌を作る役割を担っています。
肌の弾力に重要な成分です。
ヒアルロン酸
コラーゲンとエラスチンの隙間を埋めるムコ多糖類の一つです。
たった1gで6Lの水分を保つことができると言われています。
ゼリー状で水分をしっかり抱え込むため、クッションのように弾力をサポートします。肌の潤いに重要な成分です。
真皮線維芽細胞療法で得られる効果
肌の老化症状の根本的な改善
シワやたるみといった老化症状は、肌細胞の減少が原因で起こります。失った肌細胞を増やすことで根本的な改善が期待できます。
自然治癒力を応用した穏やかな若返り
3カ月~1年かけて少しずつ効果を実感いただけるようになり、その効果は同じ再生医療のPRPと比較しても長期間持続します。
1〜2年に一度のメンテナンスで長期的な治療が可能
線維芽細胞は患者様ご自身の細胞ですので、吸収されてしまうことなく真皮内に生着し、その持続効果は最低2~3年間以上とされています。
採取・培養した肌細胞は半永久的に保管が可能です。(※セルバンク社での保管となります。別途保管料が発生いたします)1〜2年に一度のペースで継続的な治療を実施することで、老化現象の進行を遅らせる効果を見込むことが可能です。
立証済の効果と安全性
患者様ご自身の皮膚から抽出した線維芽細胞を、ご自身の血液を用いて培養し、増殖・活性化させた状態で再び肌に戻しますので、人体・肌へのリスクおよびアレルギー反応の心配もなく、極めて安全性の高い治療法です。
米国では1990年代から普及しはじめ、効果と安全性面が立証されています。
真皮線維芽細胞の副作用とリスク
患者様ご自身の肌細胞を使用するので、安全性が高くアレルギーなどの副作用は起こりにくいと考えられていますが、 下記のような副作用が生じる可能性があります。
- 内出血、色素沈着のほか、細胞の異常増殖による硬結、しこり。
- 線維芽細胞移植による自己免疫疾患の悪化のおそれ。
真皮線維芽細胞治療の流れ
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01医師による診察・カウンセリング
- まずはお気軽にご相談ください。
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02採血
- 真皮線維芽細胞療法を開始する場合、血液検査を行います。
カウンセリング・診察の後に血液検査のための採血をします。
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03皮膚採取・採血/培養
- 耳の裏側などの見えづらい部分から皮膚を採取します。
採取する皮膚の大きさは米粒大で、傷跡もほとんど分かりません。
また、皮膚の採取当日に培地用になる血液も併せて採血します。
採取した皮膚と血液は、厚生労働省から認可された施設に送られ、専門の技術者によって肌細胞を抽出し培養・増殖させます。
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04肌細胞の移植(1回目)
- 肌細胞を増殖させる培養期間が必要なため、1回目の移植は最短で5週間後になります。
注入方法は、MPガン(最新のメソガン)または手打ち(注射器による)があります。
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05肌細胞の移植(2回目)
- 細胞の定着率が高くなるため、短期間での2回目の移植を推奨しております。
このような方におすすめRECOMMEND
- 肌老化を遅らせたい
- 若返り治療で異物を入れることに抵抗がある
- ほうれい線、小ジワが気になる
- ニキビ跡や外傷後瘢痕を改善したい
よくあるご質問
使用する細胞は耳の裏側から採取いたしますが、採取する際には麻酔を行いますので、痛みはほとんどありません。
たとえご自身のお子様やご兄弟であっても他人の細胞になります。安全な治療を行うために、ご自身以外の細胞を使うことはできません。
他の美容施術と併用しても問題ありません。肌の再生医療で土台(真皮)を整えたあとに、他の美容施術で表皮の改善を行うことで相乗効果を得ることができます。
ただし、施術によっては細胞の定着に支障が出る恐れもあるため、他の施術もご検討の方は医師にご相談ください。
料金
初回施術料金
カウンセリング | ¥3,300 | |
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血液検査料 | ¥11,000 | |
細胞採取・培養料 | 6億セルまで | ¥220,000 |
12億セル | ¥440,000 | |
24億セル | ¥880,000 | |
移植料金
1cc | ¥110,000 |
---|---|
2cc | ¥220,000 |
3cc | ¥330,000 |
4cc | ¥440,000 |
6cc | ¥660,000 |
12cc | ¥1,320,000 |
24cc | ¥2,640,000 |
※外国の方は別料金となります